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叔父姪えっち
第5章 ミキちゃんの新しい快感
「……」
「なんかさ、一緒にいても心ここに非ずっていうかさ。まぁ誰といてもそんな感じだったからそういうやつなんだろーけど。そういうとこが気になってさ、俺も振り向いてもらえるように頑張ったつもりだよ?」
急に敦の声音が落ち着いた感じになる。わたしを諭すみたいに。


「それは……」
わたしも、悪かったかも……。

「告ったのも俺からだったしなー。うんって言ってくれて俺はすげー嬉しかったけど」

わたしも、嬉しかった。
そう言いたいのに言葉が出ない。

「ディズニーもさ、俺彼女できたら絶対連れてくって決めててさ、ミキと行けてすげー楽しかったよ」

何か言わなきゃ。このままじゃ。

「でも、もうだめかなって、思う。ミキは俺と離れてても平気そうだし、俺も……ミキの言う通りだと思うよ。安いプライドが邪魔してさ、淋しいとか言えなくて。安易に……近くにいた俺の事好いてくれる子の方に惹かれちゃったんだよ」

ズキンと胸が痛む。
もう、だめなんだ。

「ちゃんとしないままこうなったのは謝る。本当にごめん」
電話の向こうで敦が頭を下げる気配がある。

「……わたしも、ごめん……」
変われなくて、大事にしてあげられなくて。

「わたしも、ディズニー楽しかったよ」
こんなこと言ってももう遅いけど。

「うん、ミキはわかりやすいから。楽しんでくれてたのはわかってるよ。……しばらくしたら俺の事あんま見てなかったこともわかっちゃったけどね」
「ごめん……」
「あんま謝られるのも嫌だよ」
「そっか、うん……」
「今までありがとう」
妙にさっぱりしたありがとうだった。
もう敦の中にわたしがいないのがわかってしまう。

「うん……ありがとう、敦」
「ううん、……じゃあな」
「うん、じゃあね」

敦が電話を切るまで待った。
敦はわたしを待っていてくれてたんだから、せめて最後はわたしが待とうと思った。
本当は早く電話を切りたかったけど。
切られる音なんて聞きたくなかったけど。
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