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叔父姪えっち
第6章 デート
お祭りの日は午前中から、なんだか外が騒がしかった。
子供たちのはしゃぐ声や普段あんまり通らない車が行ったり来たりする音、窓から身を乗り出すととおーくに祭囃子が聞こえる。

叔父さんも朝からいつもの出勤時間より早く家をでてしまって、わたしは時間までは結構暇だった。
でもお昼に叔父さんから、お隣の(タケオくんのお家とは反対側のお家だそうだ)お家の人が浴衣を着付けてくれるから二階の衣装箪笥のところに浴衣出してあるし気に入ったの持っていき、と電話があった。

浴衣とか! ちょっとテンションが上がる。
田舎で浴衣でお祭りデートとか……。夏って感じ。なんか、青春?
わたしはわくわくしながら二階に上がった。


浴衣は三枚あって、帯も綺麗なのが出してあった。
どれも大人っぽくて目移りしたけど、鏡で見てみると白地に花びらの細かいお花…菊かな? の柄のが似合う気がしたのでそれにした。

全体に淡い色味で、ピンクと、水色と、金色の可愛らしいお花がぎっしり描いてある。
帯は渋く紺色ので、帯締め(だっけ?)は浴衣の花と同じ金色を選んだ。
下駄は? と思って玄関に行くとそれも三つ並べて出してあって、水色の鼻緒のものに決めた。
全体にハイカラな、大正ロマン? みたいな感じ。

鏡の前で何回も浴衣を羽織ってみたり、髪型やメイクもどうしようと迷いまくっていたら気付けば何時間もたっていて、玄関のチャイムが鳴ってはっと我に返った。

時計を見るとお隣さんのところに行く約束の時間を過ぎていて、慌てて玄関へ走る。
引き戸を開けるとニコニコしたおばさんが立っていて、遅いから来てもたよぉ、大丈夫? と優しく聞いてくれた。
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