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ノベルラブ
第2章 帰り道
スミレさんふらふらして危ないから、と、チャリを蒼井君がひいてくれる。
家まで歩いて二十分くらい。遠くない? と聞いたら酔い覚ましになるから全然いいですよ、と言ってくれる。いい子だ。
途中コンビニに寄って蒼井君はガリガリ君を買う。
話しながら、自転車ひきながら、器用にアイスを食べる。ガブガブ食べる口元を見てるといいなぁ、男の子って感じ、と思う。
「なんですか?」
私の視線に気づいて蒼井君が言う。
「んーなんか食べ方が男らしいなと思って」
「えー。なんか恥ずかしいんですが」
「ふへへ、ごめん」
「ふへへって、あはは。いいですけど」
「こういうのセクハラになるのかなー、ごめんね」
「いいですって。酔ってますねスミレさん」
「いや、私は酔ってないよ?」
「はいはい」
はいはいとかあしらうもんな。バイト入りたての頃は不慣れでワタワタしてたのに四年で私のあしらい方まで覚えちゃって生意気ね。
なんとなくやり返したい気分になって普段聞かない事を聞いてみる。
「そういえばさぁ、蒼井君彼女いないの」
「あ~。いませんね」
「今は」
「今は……っていうかここ二年くらいいないです」
「えーもったいない。モテそうなのに」
「いやー全然だめですよ、大学も忙しいし」
「ふぅん~。あっセフレはいるとか?」
「はいっ?」
また蒼井君の声が裏返る。へっへっへ。してやったりの気分。
家まで歩いて二十分くらい。遠くない? と聞いたら酔い覚ましになるから全然いいですよ、と言ってくれる。いい子だ。
途中コンビニに寄って蒼井君はガリガリ君を買う。
話しながら、自転車ひきながら、器用にアイスを食べる。ガブガブ食べる口元を見てるといいなぁ、男の子って感じ、と思う。
「なんですか?」
私の視線に気づいて蒼井君が言う。
「んーなんか食べ方が男らしいなと思って」
「えー。なんか恥ずかしいんですが」
「ふへへ、ごめん」
「ふへへって、あはは。いいですけど」
「こういうのセクハラになるのかなー、ごめんね」
「いいですって。酔ってますねスミレさん」
「いや、私は酔ってないよ?」
「はいはい」
はいはいとかあしらうもんな。バイト入りたての頃は不慣れでワタワタしてたのに四年で私のあしらい方まで覚えちゃって生意気ね。
なんとなくやり返したい気分になって普段聞かない事を聞いてみる。
「そういえばさぁ、蒼井君彼女いないの」
「あ~。いませんね」
「今は」
「今は……っていうかここ二年くらいいないです」
「えーもったいない。モテそうなのに」
「いやー全然だめですよ、大学も忙しいし」
「ふぅん~。あっセフレはいるとか?」
「はいっ?」
また蒼井君の声が裏返る。へっへっへ。してやったりの気分。