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Doki Doki/one way love〜一方通行の恋
第4章 ルームシェア
「……」
「……」
「こんばんは」
「こ、こんばんは」
「初めまして…ですよね?!」
「え?!」
「いや、今まで会ったことなかったな、と思って」
「あ、ああ… えっと、引越して来たばかりなもので」
「速水です」
「あ、ほ、星野です」
「星野さん、よろしくお願いします」
「こ、こちらこそ」
コンビニ袋をぶら下げてマンションのエントランスでエレベーターを待っていると、住人と思しき男性が話しかけて来た
「買い物ですか?」
「え、ええ… まあ」
「隣のコンビニ、便利ですよね」
な、何?
この爽やかな笑顔は
見惚れてしまうではないか
「それじゃ、また… 僕、この階なので」
まただ
爽やかスマイルビーム!!
はぅぅっ
速水と名乗ったその男性は爽やかに笑うと、エレベーターを颯爽と降りて行った
「ただいまぁ」
あれ?
さっきまでリビングにいたはずなのに
「人を買い物に行かせておいてシャワーかいっ」
サッパリした様子でバスルームから出てくる係長
「おう、買って来たかー」
「はいはい、仰せのままにっ
これでようござんしたかっ」
「うむ、苦しゅうない」
「あっ、ちょちょっと、お金」
買い物代も払わず片手をひらひらさせながら、自室へと消えて行く係長に手を伸ばし縋る私だった