この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Doki Doki/one way love〜一方通行の恋
第6章 すれ違い
いよいよ約束の週末になり
仕事を終えた私は速水さんと約束した待ち合わせ場所へ向かった
映画はアメリカンコミックのアクション物だったけど、意外と楽しめた
なんたってタダなんだから文句のつけようもないのだ
映画の後、軽く食事してから帰ることになった
「もっとお洒落ないい店あるんだけど、時間が時間だから、ごめんね」
「いいえ、とんでもない…美味しいですね、ここのラーメン」
「そう?それは良かった
実はこの店、かなりおすすめなんだ」
「はい、本当に美味しいです
私、お一人様苦手で一人でこういうところ来られないんです」
違う違う、あんたはただケチなだけである
と、天の声が聞こえて来そうだ
「そうなんだ、そうだよね、女の子はこういう店、一人ではちょっと入りにくいかも」
「一人でいるのは好きなんですけど、やっぱり外食でお一人様はちょっとハードルが高いというかなんというか」
こらこらっ、外食は勿体無くてしたくてもできない、と正直に言いなさい
「映画はどうだった?」
「そりゃもう、面白かったですよー」
「次はもっと女の子ウケのいいものに誘うから」
「いえいえっ、テンポ良くってストレス発散になりますねー、結構楽しめましたよ」
「ストレス、溜まってるの?」
「え、ええ、まあ…」
「それじゃ、近いうち本当にまた誘ってもいいかな」
「はい、もちろんです、本当に楽しかったですよ、私、映画好きだし」
もちろん、イケメンとタダで映画観てオマケに食事までご馳走してもらえるなんて断る理由がない
「良かった」
「楽しみにしてますねっ」