この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Doki Doki/one way love〜一方通行の恋
第6章 すれ違い
「あー、美味しかったぁ」
「それは良かった」
翌日
お目当ての店が満席で結局、近所の居酒屋でご馳走してもらってご機嫌な私
「ごめんね、次はもっとお洒落なお店に案内するから」
速水さんのニッコリ爽やかスマイルに、少しアルコールが入ってるせいもあるからか、ちょっぴり頰が熱くなる
「そんなー、 謝らないでください、とーっても美味しかったです」
「部屋、寄ってく? DVD、何か観たいのあったら貸すよ」
「ええっ、いいんですか? んー、どうしようかな…
お言葉に甘えて、ちょっとだけお邪魔してお借りしちゃおうかな」
「どうぞ」
「お邪魔しまーす
わあー、綺麗にしてますねー」
「意外だった?」
「いえいえっ、そういうわけじゃないですけど」
「今、コーヒー淹れるから、DVD好きなの選んでて」
「はーい、ありがとうございます」
「コーヒーどうぞ…
あ、その辺の適当なところに座って」
「ありがとうございます…
うーん、いい香りですね」
「砂糖とミルクは?」
「はいっ、いただきます」
「DVD、気に入ったのあった?」
「凄いですね、お店みたいにたくさん…
これお借りしてもいいですか?ずっと気になっていて、観たかったんです」
「どうぞ」
「…んー、このコーヒー美味しい!」
「そう?それは良かった」
「あっ、コンビニ寄って何かお菓子でも買ってくれば良かったですねー」
「ああ、そうだね」
「このお部屋、落ち着きますねー
いいなぁ、一人暮らし」
「あれ?雛ちゃんも一人暮らしでしょ?」
「えっ、ええ、まあ…そうですけど
あんまり素敵なお部屋だからつい、羨ましいな、と」
「良かったら次はDVD観に来る?少し音にこだわってるんだ」
「いいんですかっ?是非、是非っ、誘ってくださいっ
楽しみにしてますっ」
「また時間ある時、メールするから」
「いつでもOKですよー、私、万年暇オンナですから」
クスッ…
「雛ちゃん、休みの日は何処か出掛けたりしないの?」
「いいえ、ぜーんぜんっ」
「そうなんだ」
「あーもうこんな時間、私、そろそろ帰らなくちゃ」
「ああ、そうだね」
「ご馳走様でした」