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Doki Doki/one way love〜一方通行の恋
第6章 すれ違い
ムフフ…
速水さん、相変わらずの爽やか笑顔、素敵だったなぁ…
色々な面でご馳走様でした
感謝、感謝
速水さんのおごりで満腹の上、オマケに飲みつけないアルコールをグラス一杯でほろ酔い加減、週末の居場所も確保でき、ご満悦で帰宅した
「ただいま… っと」
「なんだ、ご機嫌だな」
「あれぇ? 係長、週末の、しかも、こんな時間に既にご帰宅とは珍しいですねー」
「なんだ? 俺が居ちゃマズイことでもあるのか」
「いえいえ、そんなことはございませんです」
「お前、酒飲んでるのか?」
「ええ、まあ… あ、でも、ちょっとだけですよ、ほんのちょっとだけ」
「いい気なもんだな」
「まあまあ、いいじゃないですかぁ、たまにはストレス発散しないと」
「何? お前でもストレスなんて溜まるの?」
「重ね重ね失礼ですょ」
だいたい、ストレスの元凶はあんたなんだょ
と、頭の中で愚痴ってみる
「そんなんでよくモテますよねー、世の女子達の見る目を疑うわ」
「なんだ? それ」
「えー? 知らないとは言わせませんからねーだ …係長、社の女子達からモテモテじゃないですかっ」
「そりゃ、俺はジェントルマンだからな、女の子には優しくするよう躾けられたから」
「ぶっは、じぇんとるまんだって… ぶっはっはー、係長のどこがぁ?悪いてすけどね、あたしは係長の本性知ってますからねっ騙されませんからねーだ」
「なんだ、こいつ、酒癖悪いな」
「じぇんとるまん… ひー、ひっひっ、お腹痛いっ、もうダメっ」
「……」
軽いカクテル一杯でほろ酔い気分になれる安上がりなこの女
だが、残念なことに色気も何も無い会話である
そして
この女、腹を抱え、爆笑しながらバスルームへと消えるのであった