この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Doki Doki/one way love〜一方通行の恋
第6章 すれ違い
さて、歓送迎会当日
雛は幹事として忙しく働いていた
ケチケチな雛に任せておけば料金の交渉から料理の交渉まで完璧だった
人は意外なところで才能を発揮するものである
「雛ちゃんに任せておけば安心だ、忘年会もよろしく頼むよ」
「そうだな、星野、頼んだそ」
「はいっ、かしこまりましたでござりまするっ、ささっ、課長、おひとつどうぞっ!」
あわよくばと出世を狙う雛は信長に仕える秀吉張りにタイミング良く上司にビールを勧めていく
古株社員から新人社員まで、オールマイティにそつなく分け隔てなく振舞う雛は普段からオジ様社員から若手社員達まで幅広い人気があった
「係長〜、どうぞ♡」
駿は、というと、お色気軍団に囲まれてハーレム状態である
なぜか他の部署から参加している女子社員もいる
雛達の部署で暑気払いの飲み会があると噂を聞きつけて、駿目当てに紛れ込んだのだ
ほとんどの女子社員が駿に殺到しているので他の男性社員は自ずと雛が相手することになる
「雛ちゃん、こっちビール追加ね」
「はーい、ただいま」
「幹事ー、こっちもビールね」
「了解でーす」
「雛ちゃん、氷よろしく」
「はーい、お待たせしましたっ」
トイレに行く暇もないくらい大忙しだ