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外れない首輪
第1章 ハガキ
亜理沙と別れ、買い物をして、夕飯を作り、家族と他愛ない会話を交わす…
そうしながらも、ふとした拍子に彼との思い出が浮かんでくる。
食器を洗いながら、デザートの果物を剥いてやりながら、自問自答する…
遠くで見かけるだけでいいから、姿を見たい…
ダメ…
姿を見たら、声をかけたくなる
声をかけたら、話していたくなる
話していたら 触れたくなる
触れてしまったら 戻れなくなる
人はなんて欲深いんだろう。
思い直す
今の穏やかな暮らし…切なくて泣くことも、嫉妬に狂うこともない…
この暮らしを捨てることはできない
啓之…優しくて穏やかな夫
悠一郎…大事な子供だっている
そうね、そうよ。もう、終わったこと…
そうしながらも、ふとした拍子に彼との思い出が浮かんでくる。
食器を洗いながら、デザートの果物を剥いてやりながら、自問自答する…
遠くで見かけるだけでいいから、姿を見たい…
ダメ…
姿を見たら、声をかけたくなる
声をかけたら、話していたくなる
話していたら 触れたくなる
触れてしまったら 戻れなくなる
人はなんて欲深いんだろう。
思い直す
今の穏やかな暮らし…切なくて泣くことも、嫉妬に狂うこともない…
この暮らしを捨てることはできない
啓之…優しくて穏やかな夫
悠一郎…大事な子供だっている
そうね、そうよ。もう、終わったこと…