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外れない首輪
第9章 until First NIGHT
何度も絶頂を迎え体力の限界だったんだろう、電池が切れたように眠るエリを見ながら、「やっぱりなあ」僕は独りごちる。
あの既視感のある目は、今週ところどころで見た。最初は気のせいだろうと思った。
サラリーマンという会社に従順な人間の群れにはよくある目、家畜の目。きっとそれなんだろうと。でも、満員電車の中で鞄のベルトを胸に食い込ませ、上気した頬と潤んだ瞳を見た時、口づけたい衝動にかられ、思わず下半身も反応してしまった。そして、確信した。僕のような男を御主人様と呼ぶような牝犬の目だと。
…おっといけない。電車の中だった。それに勘違いだったら困る。だって僕は牝犬を飼ったことが無いんだもの。自分からは動けない。大学の先輩やお局様にお願い事を聞いてもらいたい時用の笑みで誤魔化しておこう。ほら、真っ赤になった。可愛い。
その後、某シアトル系コーヒーショップのテラスでキスしそうになって(あれはもったいなかった)、すごい勢いで彼女がいなくなった後、妻が里帰りしているときじゃないとこういう機会はないだろうから、一度寄ってみたいと思っていたショーパブに行った。
どうやら団体で来ている人達がいるらしく、騒がしい。カップル(とはいえ片割れが床に座ってたりする)や一人で来てる人が何組か。僕も片隅の席に座る。
程なくしてショーが始まる。ウィッグであろう亜麻色の髪と紅い口紅の女が椅子に座ったまま運び込まれる。アイマスクと口枷で顔や声は判らない。自分で拡げて見せつけてるソコは滴るくらい蜜が溢れていて、団体客の一人が渡されたバイブを軽々飲み込んでしまうくらいだ。
バイブでイッたらしい彼女を縛り上げ、床に固定したディルドに跨らせ、動きを止めるまでの時間を当てるとかいう出し物が始まった時には、僕は幾分か興醒めしていた。あまりにもあっけらかんとしすぎていて、恥ずかしさの欠片も無いように思えたから。
とはいえ、席を途中で立つのも周りに失礼だろう。適当に時間を答えた。4分30秒。
結局、彼女は4分28秒で突っ伏してしまい、意味深な笑いを浮かべる女主人に蝋燭を渡された。断ろうかと思ったけど、生身の女に蝋を垂らすのは初めてだから、経験だけしておこう。そう考えなおした。表情が見えるよう、髪を後ろに流した彼女に近づく。
「ん?」さっきまでコーヒーショップにいた彼女と同じピアスが目に入った。
えっ…とあれ?思考が混乱する。
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