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第2章 瑠璃

信ちゃんは何も言わない。
どうして何度も私とエッチするのか。

友達でもない。
でも、恋人でもない。

よくあるセフレ？

ああ、違う。
よくある、遊び、なんだよね、きっと。


ねぇ、ごめんね。
聞いちゃったの。
奥さん、いるんでしょ？
子供もいるって聞いた。
しかも、二人も。

ワンルームの殺風景な部屋に住んでるから、まったく想像してなかった。

単身赴任って、いつまで？
ここでの仕事が終わったら、どうするの？
もうここに用がなくなったら、妻と子供のところに何食わぬ顔で戻るの？
寂しかったとか、会いたかったとか、私の大好きな笑顔で私の見知らぬ家族に言うの？

そうして、私は捨てられるの？
私のことはなかったことになるの。
家族に会えない間の、身代わり？

私なんて、いつかは、忘れられるのかな？