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第1章 拓人

弘樹はその代表格だ。
弘樹と幼馴染で、なんだかんだ世話好きな弘樹のおかげで僕は浮くこともなくその集団に混じっている。
弘樹がいなければ、僕はきっとたった一人で毎日を過ごしていただろう。
見た目も笑いのセンスもないのだから、僕が彼らの中に混じっている姿はおかしなはずなのに。

けれど集団に入っても僕には彼らが何がそんなにおもしろくて馬鹿騒ぎばかりをしたがるかが理解できない。
だから、口元には笑みを浮かべる振りをしてその場をやり過ごしている。


僕は、生まれながらにそんな人間なのだ。

だから、僕にこんな日常が訪れるなんて、きっと神様だって計算外だったはずだ。