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やらし恥ずかし夏休みバイト
第1章 海の家
「あ……ああっ!」
 中年客の指……いや、腕全体は、全力で突き動かされている様子だ。
 ますます激しくなるその動きにともない、朱里の声のボリュームも一段と上がった。
 体内から上りくる快感のうねりが、怒涛のように押し寄せてくる。
 朱里は、まるで生まれたての小鹿のように、よろめきはじめた。
「ああっ、あああん! イ……イッちゃう! ああっ」
「お、イくのか! そうれ、朱里ちゅあ~ん。頑張れぇー!」
「あんっ……頑張りますっ!」
 恐らく、自分の言っていることすら、あまり理解できていないのだろう。
 周囲からも「うぉぉ、朱里ちゃん、頑張れ!」の声が、口々にあがっている。
 全く、何を頑張るというのか。
 ともかく、朱里は絶頂へ向かって、ひた走っていた。
 指と赤貝が奏でる調べも、淫らさを周囲に撒き散らしながら鳴り響いている。
「あああっ……イく!!」
 その刹那、朱里の身体がガクンと激しく動く。
 そしてやがて、動きは緩やかになった。
「はぁ……はぁ……」
 肩で息をする朱里。
 うわ、イッちゃったぁ……そう心の中で呟く。
 快感の波が高すぎて、放心状態となっていた。
「お疲れサマーバケーション!」
 明るくお茶目にそう言いつつ、中年客はそこから指を静かに引き抜いていく。
「ひゃ……あ……」
 かすかな声をあげ、ビクン、ビクンと朱里が揺れる。
 そして、へなへなとその場にくずおれてしまった。


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