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やらし恥ずかし夏休みバイト
第5章 マジシャンの助手
「えっと、ポロリさんの奥さんは、私が代役を務めさせていただくことを、ご存知なんでしょうか? ご了承済みで?」
「もちろんですとも。しっかり事前に話してありますし、ゴーサインをもらってますよ」
「その……。ポロリさんと私、エッチするんですよね? 問題ないのですか?」
「仕事上のことなので、納得してくれていますよ。もっとも、妻だってショーの最中に、マジックの一環として、他の男性と交わることがあるわけですから。私の目の前で」
 愉快そうに言うポロリ。
 朱里としては、何がそんなに面白いのかさっぱり分からなかった。
 そして、ポロリの妻の気持ちも分からない朱里。
 しかし、人の仕事にケチをつけるようなことはしたくないので、黙って聞いていた。
「他には何かご質問ございますか、マドモアゼル朱里。この際ですし、遠慮なさらず」
「ああ、えっと……。この質問で本当に最後なんですが……私なんかで、奥さんの代理が務まるのでしょうか? 業務は難しくないと、面接でも強調されてましたが、私は本当に何もできませんよ。ステージに立つのも、小学校の学芸会以来で、本当に久しぶりですし」
「その点につきましては、全く問題はないと私が保証いたします。ただただ、3回セッ×スしていただきますので、そこさえ我慢していただければ……ということで。マドモアゼル朱里は、ここだけの話、妻よりも格段に美しいですんで、きっとショーは今まで以上の盛り上がりをみせると思いますよ」
「あ、ありがとうございます……。ご期待にそえるよう、努力いたしますね」
 性交に関する部分にはかなり抵抗があるが、ベタ褒めされて悪い気はしない朱里は、殊勝に言った。
「質問は以上です。ありがとうございます、ポロリさん」
「こちらこそ、マドモアゼル朱里。それでは、私はしばし、映画でも観て過ごしますね」
「はい、私もそうします」
 そして、二人はそれぞれ、機内での時間をなるべく楽しもうとした。
 午後5時を回っているのに、8月ということもあり、外はまだまだ明るいようだ。
 一行を乗せた飛行機は、サバニボシ共和国を目指して、飛んでいった。


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