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やらし恥ずかし夏休みバイト
第5章 マジシャンの助手
 朱里たち8名はここで二手に分かれ、ステージ上にはポロリと朱里を含む4名が上がることに。
 ステージ上にいるスタッフ2名は、朱里とポロリの補助をする役目を担い、黒子の衣装を着けている。
 ポロリは黒いステージ用スーツにシルクハット、朱里はバニーガール衣装という出で立ちで、衣装は全員本番と同じものだ。
 ステージに上がってみて、朱里は会場の広さを実感した。
 客席を見ると、遠くの方までぎっしりと椅子が並んでいる。
 ステージに上がらないスタッフ4名は、最前列に座っていた。
 現在はリハーサルということで、他の客席には一切客はおらず、ガランとした印象を受ける。
 スタッフ4名を最前列に座らせた理由は、観客席からマジックが成功しているかどうかをチェックするためだと、ポロリは話していた。
 瞬間移動マジックの際に小階段後ろの朱里の姿が観客席から見えたり、その他マジックでもトリックが露見したりしていたら災難なので、そういうチェックをしたいということだろう。
 また、ポロリ以外は、サバニボシ語が分からないため、必要最小限の言葉だけは事前にポロリから教えてもらっていた。
 基本的に、ステージ上ではポロリ以外のメンバーが喋る必要性がほとんどないため、サバニボシ語を話せなくても問題はないのだが、それでもポロリが何を話しているのかぐらいは知っておかないと、ステージに支障が出るので。
 朱里も、ポロリのセリフだけは、しっかりと頭に叩き込んでいた。


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