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やらし恥ずかし夏休みバイト
第5章 マジシャンの助手
「お疲れでしょうに……。マドモアゼル朱里、本当にいいんでしょうか? もちろん、出ていただけた方が、我々としても大変に助かりますが」
「他の方の助手さんが出られるのに、私だけ出ないなんて、ポロリさんのメンツに関わるじゃないですかぁ。それに、そういうお話でしたら、やっぱりショーはまだまだ終わってないってことですよね。私もしっかり責務を果たさなくては」
 スタッフから拍手が起きた。
 ポロリもかなり心を動かされているようだ。
「マドモアゼル、あなたのお仕事への姿勢は素晴らしい! どうですか? 今回限りということではなく、今後も助手を務めていただけませんか? 妻と一緒に出ていただいたり、あるいは交互に出ていただいたりして……。報酬はたっぷりとお出しいたしますよ」
「そ、それはお断りいたします、すみません!」
 きっぱり断る朱里。
「この流れだと、ご快諾いただけるかと思いましたよ、マドモアゼル!」
「だって、それはまた話が別じゃないですかぁ。今後も、こんなに恥ずかしいこといっぱいするなんて……」
「分かりました……。残念ですが、仕方ありませんね……。おや、ステージ上ではプロペラさんのマジックが開始されたようですね。それでは、我々はいったんホテルへ引き上げるといたしましょう。こんなところで立ち話も何ですし」
 そして、一行はひとまずホテルへと引き上げるべく、タクシーを待たせている場所へと急いだ。

 その後、ショーの終幕に参加した朱里とポロリは、再びホテルに舞い戻り、スタッフ一同を集めて軽い打ち上げをすることに。
 打ち上げを終えると、帰りの飛行機の時間が迫っていたため、のんびりする暇もなく、一行は空港へと向かった。


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