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やらし恥ずかし夏休みバイト
第5章 マジシャンの助手
「マドモアゼル朱里、このたびは本当にありがとうございました!」
 夜11時、帰りの飛行機内にて、ポロリが改めて朱里に言った。
 行きと同じく、朱里とポロリは並んで座っており、スタッフたちはそのすぐ後ろの席を占めている。
 朱里の右隣の窓から見えるのは、真っ暗な空だけだ。
「いえいえ、お仕事ですので」
 微笑しながら朱里が言う。
 今回もとんでもない目に遭っちゃったな、と心の中では呟きつつ。
「それにしても、あのハプニングには参りましたな。まさか、あの時点で早くも、マドモアゼルの衣装が破れてしまうなんて……。その後、例の5名の選ばれしお客様から、裸を直接触られることとなり、さぞかしお嫌だったでしょう。すみませんな」
「い、いえ、私がつまずいたのが原因ですから……自業自得ですよ」
 朱里は苦笑する。
「それにしても、あの5名を選び出す抽選にて、7212名もの希望者が出たのは新記録ですぞ。妻のときは、だいたい平均6000名前後でして、これまでの最多が確か6300名余りだったはず」
「6000名でも十分、多いじゃないですかぁ!」
 ツッコミを入れる朱里。
「いえいえ、全然違いますとも。そう、最後のマジックに関しましても、そうですよ。全然違います。妻は、あのマジックにおきましては、クライマックスを迎えたことはございません。なので、マドモアゼル朱里が、私の肉棒の突入だけでクライマックスに達されたことは、驚きましたし、感激でしたよ!」
「うう……。恥ずかしいので、その話はやめてください……」
 ステージ上にて立て続けに交わり続けた、最後の3つのマジックを思い返し、朱里は赤面した。
 しかも、ポロリの言う通り最後のマジックでは、激しい勢いで挿入されただけで、クライマックスに達してしまったのだ。
 朱里にとっても、こんな経験は生まれて初めてだった。
 さらに言えば、その後の乱れっぷりたるや……。
 朱里にとっては、今回のショー全体が、もう思い出したくもない出来事だ。
 しかし、ふと気になったことがあり、朱里が尋ねる。


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