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やらし恥ずかし夏休みバイト
第6章 夏祭りの屋台
「ちょっとぉ~! 持っていかれちゃいましたよぉ」
 佐々岡に泣きつく朱里。
「そら、しゃーないやん。朱里ちゃんの今日のお給料、4万円やろ。それプラス、浴衣2着だの、景品のお菓子代やおもちゃ代だの、電気代だの、いっぱい経費かかっとるねん。それ、みんな利益から捻出せんと、赤字になるやん。そういうわけやさかい、売れるもんは何でもきっちり売りさばかんとな。朱里ちゃんのおしっこは、3万円で売れたけども、これ最高記録更新やで。今までのおしっこ最高額は、2万円やったからな。いやはや、朱里ちゃん、さすがやでぇ」
「そ、そうですか、ありがとうございます……って、全然嬉しくないですからっ! そもそも、そんな記録なんか、取らないでくださぁい!」
 褒められたように聞こえ、うっかりお礼を言ってしまった朱里は、ノリツッコミのようなことを言ってしまった。
 佐々岡は愉快そうに笑う。
「朱里ちゃん、おもろいやん。最高やでぇ」
「も、もう、いいですっ! ほら、お仕事に集中しましょっ!」
 恥ずかしいので、この話題を早く切り上げたい朱里は、佐々岡をうながし、再度また客への対応を再開させた。
「おう。そろそろ8時やな。あと、1時間、頑張るでぇ」
 佐々岡がそう言ったときだった―――。


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