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やらし恥ずかし夏休みバイト
第6章 夏祭りの屋台
「テントがいいです! そうじゃないと、できませんっ!」
 強い口調で主張する朱里だったが、佐々岡が聞き入れる様子はない。
「そんなん言うても~。うちでは恒例のことやねん。最後のA賞は大勢で見守る、ってな」
「そ、そんな恒例行事、廃止してくださぁい!」
「いきなりは無理やがな。なぁ、朱里ちゃん、せっかくここまで頑張ってくれてんし、ほんの数十分だけ我慢してーな。これで終わりやねんし。何なら、もうB賞も打ち止めってことにしてもええわ。今後、A賞B賞を獲得する人が出てきても、おもちゃの方の景品で我慢してもらうことにするし」
 この申し出を聞き、朱里の心は少しだけ動いた。
「ホントですか?」
「ああ、もちろんや。約束する。このA賞のエッチを終えてくれれば、朱里ちゃんの今日の仕事は終わりや!」
 こう言われてしまっては、もう我慢する以外に、朱里には道が残されていなかった。
 うつむき加減で、渋々同意する朱里。
「わ、分かりました……。じゃあ、テント撤収お願いします」
「よっしゃ。任しとき!」
 佐々岡は威勢よく言うと、手馴れた様子でテキパキとテントを解体していく。

 あっという間に、テントを小さくすると、今度はブルーのシートを草むらの上に敷き始めた。
 僅か数分の早業だ。
 そして、佐々岡が言う。
「よーし、今日の仕事の締めをよろしく頼んだで」
 そう言って、朱里の肩をポンと叩く佐々岡。
 いつしか、周囲には野次馬たちが、ぞろぞろと集結していた。
 これから行われる行為を聞きつけ、鑑賞しようと集まってきているのだ。
 朱里は緊張と嫌悪感で震えつつも、ブルーのシートの上に黙って座った。
「お~、いよいよ開始してもいいってことか」
 花火が連続して打ちあがる中、嬉しそうな顔で呟く茶髪の男性客。
 男性客はおもむろにシートの上へと移動すると、朱里の正面に座り込んだ。
 野次馬たちは、それを見るや否や、シートの周囲を360度取り囲む。
 中には、すでに股間を膨らませている者すらいた。


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