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やらし恥ずかし夏休みバイト
第6章 夏祭りの屋台
 一方の朱里もティッシュを借りようとしたが、次の瞬間、野次馬二人が急接近してきて、手に持つティッシュを朱里の秘所に押し付けた。
「ああんっ!! もうっ! やめてください! 自分で拭きますからっ!」
 朱里はなおも拭こうとしてくる野次馬から、どうにか逃げて浴衣の裾を元通りにして、佐々岡に知らせにいった。
「終わりましたよ~! じゃ、もうお手洗いへ行ってもいいですよね?」
「おお、終わったか、お疲れさん! なんや、また行きたくなったんか。もしかして大の方か? 店番を西山さんに任して、俺がついてってやろか? そんで、お手洗いの中まで一緒に入ってやるわ! 夜道危ないもんな」
「もうっ! 危ないのは夜道じゃなく、佐々岡さんです!」
 思いっきりツッコミを入れる朱里に、佐々岡は大げさな身振りで驚くふりをしたあと笑った。
「言うようになったやん! 気ぃつけて行ってきぃや! でも、また簡易トイレでしたいんやったら、そこにあるで。袋の替えもな。今度は俺が、用足し済み袋を貰う番やな」
「だから、セクハラ発言ばかりやめてください! 行ってきますね!」
「へいへい」
 いつまでも調子に乗って軽口を叩く佐々岡を振り切り、朱里はお手洗いへと向かった。


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