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やらし恥ずかし夏休みバイト
第2章 下着モデル
 狭い更衣室で、そそくさと上着を脱ぐ朱里。
 正面に鏡があって、自身が赤面していることをはっきりと確認できた。
「そりゃ、恥ずかしいもん……」
 思わずひとりごち、スカートも降ろす。
 そして足から外すと、上着とともに丁寧にたたんでカゴに入れた。
 あっという間に、下着姿となった朱里。
「こんなことなら、もっと可愛いのを穿いてくればよかった……」
 朱里は残念そうに、独り言を言う。
 朱里としては、この日の下着はシンプルすぎるように思えたようだ。
 そこでハッと我に返り、スタッフを待たせていることを思い出した朱里。
 裸足で撮影する、と事前に面接で聞かされていたので、慌てて靴と靴下も脱いだ。
 会場の床は、青いパネルの箇所を除く全面にカーペットが敷かれていて、裸足でも問題なさそうだった。
「どうして、穿いてきた下着で撮るんだろう……」
 そこが一番の謎だった。
 そして、渡された下着を着けて撮影されるよりも、穿いてきた自前の下着を着けて撮影される方が、朱里にとっては遥かに恥ずかしく思われたのだ。
 それでも、唾をごくりと飲み込み、意を決して朱里はカーテンを開け、部屋奥へと向かった。



 足早に戻ってくる朱里の方に、スタッフ全員の視線が集まっている。
 そのことも、朱里の羞恥心を刺激した。
 まるで、下着姿で往来を歩いているような感覚が朱里を襲う。
 気にしないようにと自分に言い聞かせ、朱里は羞恥心を押し隠し、椅子へと舞い戻った。


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