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やらし恥ずかし夏休みバイト
第2章 下着モデル
「撮影が順調に進んだので、まだ時間は40分以上ございますが、残された下着はラスト1着です」
 朱里にとってこの上なく恥ずかしい撮影が終わると、山里は言った。
 山里の股間も、他のスタッフに負けず劣らず膨らんでおり、その声は興奮のためか若干ながら震えていた。
「最後です。これをお願いします」
 そう言って山里が手渡した下着を見て、朱里は度肝を抜かれた。
「こ、これ……。下着、ですか?」
 朱里が手にしていたのは、言うなれば、「輪郭だけヒモで形作られたブラとショーツ」だった。
 身体を隠す布というものが全く見当たらない。
 どういうことなの、と困惑し、その黒い下着……というかヒモ……を手にしたまま朱里は押し黙った。
「はい、少々露出度は高いですが、下着でございます」
 山里はこころもち荒い息になりつつ、しかし明るい口調のままで言う。
「少々、どころじゃありませんってば!」
 ついに朱里はツッコミを入れた。
 この下着はないな……と、そう思ったので。
「お嫌ですか? 春日井さんは高いプロ意識を持った方だとお見受けしておりましたので、少々意外です」
 山里は、わざとらしく目を見開いて言う。
 こう言われてしまうと、まるで自分にプロ意識が欠けているように聞こえ、朱里も面白くない。
 だが、朱里としてはやはりどう考えても、この下着は願い下げだった。


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