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やらし恥ずかし夏休みバイト
第2章 下着モデル
 更衣室に入った朱里は、すぐに冷静さを取り戻し、一瞬で顔を真っ赤にさせた。
 手にした下着は……パッと見、「真っ黒なヒモ」でしかなかったので。
 でも、あの空気の中、「やっぱり恥ずかしくて、やめておきます」と戻っていくのは、朱里には無理だった。
 先ほどの感動のシーンが、朱里の脳裏をよぎる。
 いや、どこに感動があるのか、他の者にはさっぱり分からないが。
 恥ずかしさをごまかすため、速やかにその下着に着替える朱里。
 それを着けて鏡を見ると、朱里はますますうろたえた。
 鏡には、綺麗な薄桃色をした乳頭や、うっすらと生える股間の茂みなどを丸出しにしている自分の姿が映っている。
 申し訳程度に、黒いヒモによって縁取られてはいるが。
「こ、これは無理……。こんな格好では、さすがにあの人たちの前に出られない……」
 朱里は顔を両手で覆った。
 しかし、あの空気を思い出す朱里。
 そして、「これを拒むとバイト代が満額もらえない」といった意の、山里の言葉も朱里を悩ませた。
「消え入りたいほど恥ずかしいけど……行かなくちゃ」
 謎の使命感に背中を押され、朱里は全裸に近い格好のまま、スタッフのもとへと急いだ。


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