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やらし恥ずかし夏休みバイト
第3章 桃の販売員
 初勤務であるこの日から遡ること3日前、研修というほど大げさなことではないが、一応事前に色々と注意事項や仕事のポイントなどを教えてもらうことができた。
 それによると、まず当日は瑞桃園の支部まで出勤し、支給された制服に着替えないといけない。
 それから、桃入りダンボール5箱を専用のバンに載せ、そのバンを自ら運転して、現場の駅前まで向かうということだ。
 また、駅近くの指定された場所にバンを停め、そこを拠点にして販売活動をしないといけない、ということも言われていた。
 そして、その決められたルールを全て守り、この日の5時に、バンを運転して現場へとやってきた朱里。
 言われた事項を忠実に守りつつ。

 駅前にあるショッピングモールの駐車場に入った朱里のバンは、指定された駐車箇所で停まった。
 颯爽と運転席から降りたつ朱里。
「もう~。これ、どう考えてもスカートが短すぎるんだけど……」
 規定の制服は、朱里の言う通り、スカートの丈が短く、マイクロミニといっても過言ではないほどだ。
 階段を上る際には、押さえないと下からショーツを覗かれてしまいそうに思える。
 また、トップスのTシャツも、事前にサイズを知らせてある割には、かなり小さめのものを渡されていた。
 そのため、形の良い乳房の形が、服の上からもはっきりうかがえる。
 このTシャツにも「瑞桃園」の名前と共に、桃のイラストがプリントされていた。
 そして、「あかり」と印字された名札を、指示にあった通り左胸の部分に取り付けている。
「文句を言っている場合じゃなかった……。ごほん、頑張って売らないと!」
 気合いを入れる朱里。
 心の中では密かに、「完売して、特別手当もゲットしよう!」という意気込みすら湧いていた。

 研修で聞いた通り、バンの後部を開けっ放しにし、そこにダンボールを5箱積む朱里。
 そして、「いらっしゃい。新鮮な桃はいかがですか~?」と声をあげて、朱里の桃売り業務が開始された。


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