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あたしに全部見せなさいっ!
第7章 やっぱり発情しちゃいますっ!
柚留を拘束したクローゼットはちょうど通路側に置かれていて、足音がよく聞こえた。
またお母さんかあっ! 邪魔しないでって言ったのに!
あたしは慌てて部屋を飛び出した。
「きゃあっ」
ちょうど階段を上りきったところだったようで、あたしに驚いたお母さんは、短い悲鳴をあげた。
もう、何がきゃあだ! いい年して!
つい理不尽なところに怒りをぶつけつつ、噛みついてみる。
「邪魔しないでって言ってるでしょっ」
「あら、眠気覚ましにと思って、苦めのコーヒー入れてきたのに……」
確かに、手にはトレイ、ティーカップが二つ。
「オレンジジュースとお菓子持ってきたからいらないのっ。てか柚留は甘党だから苦めのコーヒーは飲めないのっ。まったくもーう、でもありがとーっ!」
タイミングが最高に悪いけど、親切心からコーヒーを持ってきてくれたのは伝わってきたので、お礼くらいわねっ、一応ねっ!