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第2章 紙とインクに発情中っ！

　えんぴつでざくざくざかざか描きながら、ポーズを決めてとにかくざっかざっか。線もいっぱいで汚い。顔だけは、少しだけ丁寧に描いたけど。

「ラフでも可愛いもんっ。まりねの絵、大好きっ」
「あ、ありがとー」

　うへへ、照れる。
　あたしは小さい頃から漫画が大好きだった。たくさん読んだし、好きになったキャラクターは、見よう見まねで描いたりしてて。いつの頃からか自分でもオリジナルの絵を描くようになって、それがあたしの趣味で、特技になった。まあ、逆に絵くらいしか取り柄がないんだけど。
　本当にお絵かきだけは飽きなくて、時間さえあれば何時間でもざっかざっかしていた。そのおかげで、いくつか賞ももらったんだ。動物愛護のポスターとか、火の用心のポスターとか、なんだかポスターばっかだけど。
　だから、自分の絵を好きだと言ってもらえるのはすごく嬉しいし、照れる。