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あたしに全部見せなさいっ!
第9章 二人の気持ち

 付き合う。そっか、お互いに両思いで気持ちを伝え合ったら、自然とそういうことになるよね?
 柚留があたしの、彼氏になる。
 その事実に、あたしの心臓はさっきまでとは違う意味でドキドキバクバク高鳴った。

「そういえば、まだちゃんと言ってなかった」

 柚留は独りごちるように呟いて、あたしの両手を握った。

「今度はちゃんと僕から言う。ーーまりねちゃん、大好き。僕と付き合ってください」

 手から伝わる温かい体温と、あたしをまっすぐに見つめる大きな目。柚留の言葉はあたしには、どうしようもなく甘酸っぱく響いて、縦に一回こくんと頷くだけで精一杯だった。

「青春だなっ」
「まったくだね」

 恋愛経験のある二人からしたら、あたしと柚留のこうゆうやり取りは初々しく見えるらしい。視線をあげると、詩織と西木くんは顔を見合わせて笑っていた。
 柚留も照れたように笑うから、あたしの顔にも、自然と笑みが浮かぶ。
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