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あたしに全部見せなさいっ!
第9章 二人の気持ち

 そうして駆け足で、西木くんのところへ。
 あたしと詩織がこそこそ二人で話している間雑談していた柚留と西木くんは、詩織が戻ったことですぐに会話を中断した。
 そしてまた別れの挨拶を軽く交わしてから、二人は帰っていく。

「何話してたの?」

 柚留が軽く、首をかしげる。

「うーん、漫画のこと」
「そっか、〆切もうすぐだもんねー」
「うん、頑張るっ」

 そんな会話をしながら、あたしたちも歩き出す。
 そうしながら、あたしは帰り際に詩織がポケットに突っ込んでいった物を、出してみた。

「ひゃあ……っ」
「え!?」

 それは思いもよらないもので、あたしはつい叫んでいた。隣を歩いていた柚留も、びっくりしたように振り向く。
 ……コンドームだった。しかも二つ。
 柚留もそれを覗きこんできて、首をかしげる。

「なーに? それ。あ、グミ?」
「え……え!?」
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