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あたしに全部見せなさいっ!
第10章 あたしに全部見せなさいっ!
赤い唇に誘われるように、自分の唇を押しつける。
むにゅっとした柔らかい感触。もう何度かキスはしてるから、戸惑わないもん。
お風呂に入りたてなのか、柚留の体からは清潔そうな石鹸の匂いがした。いい匂い……。
わずかに口を開けて柚留の唇をすっぽりとくわえると、柚留が小さくくぐもったような吐息を洩らした。それから手を伸ばして、あたしの頭をそっと引き寄せる。
「はぁ……」
何度か舐めあって、唇を離すと、溢れた唾液が銀色の糸を引いていた。
「まりねちゃん、シャンプーの匂いがする……、いい匂い」
柚留はあたしの髪に顔を埋めた。そんな行動に、ドキドキする。
「……いっぱい走って汗びっしょりだったし、お風呂入ったもん。柚留も石鹸の匂いがする」
お互いに、同じようなことを思っていたことに、ちょっと嬉しくなった。