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あたしに全部見せなさいっ!
第1章 プロローグ
足の付け根のそれは、また少しだけ大きくなっていた。
スケッチブックを開いてえんぴつを走らせながら、ちょっとずつ先っぽが剥けて頭を覗かせ始めた柚留の可愛らしいそれを見つめた。
「……勃ってきちゃったね。恥ずかしいとこ見られて興奮してるの?」
「……ち、違うよっ」
柚留の細い体のライン。ぷっくりたちあがった乳首。肉のないお腹のシルエットだって、女性の体とは違う。
男の子の体。足の付け根ににょきりと生えたそれだって。あたしは興奮しながら柚留の輪郭をスケッチしていく。
あたしが漫画を描き始めたのは、三年くらい前だった。ちょうど高校に入学したばかりの頃だ。昔から、絵はたくさん描いていた。漫画もいっぱい読んでいた。
友達からオリジナルのBL漫画を描いて、同人誌を作ろうと持ちかけられたのは、高校二年になったばかりの頃だった。