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あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体
テストじゃないってばっ。テストより〆切がヤバいのっ。
だけど本当のことなんて言えるわけもなく、あたしは柚留の手を振り払って、二階へと向かった。柚留を置いて。
夕飯作りが終わるまで。それ以上は絶対待たないから!
柚留を待ってる間はイライラして、それをぶつけるように生首イラストを描いてみた。新ジャンルだけど逆に新鮮で楽しい。
生首の次は包帯男。その次はゾンビ。ついついお絵描きに熱中してしまい、ふと時計に目をやると……。
「五時!?」
もう夕方じゃん!
いまだに柚留は戻ってこない。
ビーフシチューにこんなに時間がかかるわけない。
部屋を飛び出し、キッチンまで駆け込むとそこに柚留の姿はなかった。
まさか帰ったの!?
「お母さん柚留は!?」
「柚留ちゃんならリビングよ」
リビング? 急いでリビングに行き、覗くとそこには。
ピンクのエプロンをつけて、掃除機をかける柚留の姿。