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あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体

「なぁにしてんの、このアンポンタン!」
「何って、お掃除……」

 ええい、もう、あたしは何から突っ込めばいいのっ。

「とりあえずそのエプロン何?」
「あ、これ、オバサンが……」

 我が家にピンクのエプロンなんてあったのか。
 いや問題はそこではなくて。

「柚留ちゃんてば、お掃除までしてくれてるのよ、ほんと偉いわねぇ。まりね、あんたもたまにはお手伝いしなさい! まったく暇さえあれば絵ばかり描いて」

 がみがみ。そうしてなんだかあたしが怒られるオチ。なんでやねん!

「もーう、また今度手伝うから! とにかく今は勉きょ……」

 部屋に連れ戻そうと、声を張り上げようとした時。

「ただいまー」

 玄関の開く音と共に、父の声。
 きょ、今日に限って定時……だと?
 いつも残業あるのに!

「あら、おかえりなさい。今日は柚留ちゃんが来てるの。ちょうどいいわ。ちょっと早いけど夕飯にしましょっ」
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