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あい、見えます。
第9章 あい、見えます。


「少し、動きます」


何度もキスを繰り返しながら、唇の合間で、佐々木が吐息混じりに囁いた。


「……ぁ」


強まる圧迫感に、微かに眉が寄る。


収まったと思った痛みが、また腰を撫でて、官能に浸りかけた身体が一瞬強張った。


それなのに、鈍い痛みを感じたのに、何故か胸は熱くなった。


繋がっているんだ、という実感が、心を甘く締め付ける。


「遥さん……」


「だい、じょうぶ……、して、ください……」


微笑み返したのに、また唇を喋んだ佐々木は、決して腰を乱暴に動かさない。


固く力みかけた遥の身体に気付いているかのようだ。


両手で腰を掴んだまま、背中を曲げた彼は、鎖骨は胸元、二の腕や喉に、何度も口付ける。


「佐々木、さん……」


いいから、と伝えようとした遥の口端に再びキスをして、佐々木は僅かな抜き差しを続けている。


その身体から力が抜けるように、何度も、魔法をかけるように唇を落として。


「そんなに…ッ、私の理性を、試さないで……」


困ってしまいます、と呟かれ、遥は唇を噛んだ。


すかさず、その唇に佐々木の舌が触れてくる。


濡れた感覚に、薄く唇を開くと、舌先が一瞬触れるキスは、すぐ離れた。


「……一度、動き出したら、止められるか分かりません」


「佐々木さん……」


「貴方が痛いと言っても……、止められないかもしれない」


苦々しく言い切った彼の腰は、まだゆるゆると揺れて、遥の中で熱く脈打っている。


―――貴方を一番傍で守りたい


自分を守りたいと言ってくれた佐々木の言葉が、遥の脳裏で柔らかく蘇る。


(……)


その熱も、痛みも、佐々木がくれるものならば、逃したくない。


気づいた時には、「止めないで」と口にしていた。





「止めないで、佐々木さん。全部、欲しいから」





その声に、佐々木の腰が止まった。




一瞬の沈黙が、長く感じられた。




直後、一気に突き上げられて、腰の奥に熱い痛みが走った。




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