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あい、見えます。
第7章 見える想い



「なか、み…?」



何の中身なのかは、聞かなくても察しがついた。



佐々木は手の中の手帳を暫く見つめてから、唇を噛み締めている遥に優しく声をかけた。



「少し、話しましょうか」



無言のまま、緩慢な動きで頷く彼女に、佐々木は強く目を閉じてから、彼女を見つめ直した。



緊張を誤魔化すように、口の端を持ち上げる。



「美味しい紅茶を頂いたので、ご馳走させてください」



知らぬ間に、声のトーンが少し高くなっていた。



ほとんど面識の無い相手を自宅に誘うことに、自分自身、戸惑いを感じたが、どこで話せばいいか、正解が見つからず、気付けば言葉が口から滑り出ていた。



言った傍から後悔し、彼女を困らせていないかと不安がよぎる。



だが。



「はい」



遥の答えは、意外にも肯定だった。



浮かない顔のまま頷いた彼女の様子に、佐々木の気持ちは複雑に揺れた。



それでも、この場所に立ち尽くしているのも落ち着かないだろうと、彼は玄関のドアを開けて、彼女を自宅へ、招き入れた。




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