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テンプテーション【完結】
第1章 告白から始まる恋?
     *

 あの衝撃の告白とプロポーズから一夜が経った。
 今回の出来事は私に予想以上の興奮をもたらしていたようで、いつもよりも早い時間に目が覚めた。二度寝するには微妙な時間だから起きることにした。

 ちなみに昨日、月野木さんに《少し考えさせてほしい》とお願いした後は、まるでなにもなかったかのようにいつも通りだった。
 割り勘して、一緒に電車に乗って最寄り駅まで行って、部屋の前まで送ってもらった。
 その間に交わした会話は、食事の感想と、飲んだ日本酒の名前。色気はどこに置いてきた、みたいな会話しかしていない。
 そして必死にさりげなさを演出した後に部屋に帰ると、一気に顔が緩んだ。一人暮らしで良かったと思ったくらい、気持ちが悪いほどにやけていたと思う。だから必死になって意識して思い出さないようにして過ごした。だって、油断したら思い出して、顔が自然とにやけてしまうのよ。われながらかなり気持ちが悪い。

 私だって月野木さんとの月一の食事会を楽しみにしてたわよ? それは珍しくて美味しいお店に連れて行ってもらえるってのもあるけど、それだけじゃなかったんだと今なら分かる。
 たとえば仲のよい子たちと毎月同じように集まって《女子会》と称して飲み食いできるかと言われると、そこは疑問だ。私だったら三回目辺りで離脱すると思う。
 さゆみちゃんを含めた三人から始まった食事会も気がつけば五年。これを毎月よ? 単純計算で六十回よ? やってないから比較はできないかもだけど、仮に同じように月一回で《女子会》をやったとしても三回しか出席が続かないと思われるのに、月野木さんとの食事会には理由も目的も特にないものだったのに五年も続いた。それって異常なことだと思うのよね。理由も目的もなかったから続いたのもあるかもしれないけれど、それでも、途切れることなくってのはすごいと思う。
 とはいえ、私は珍しいお店に毎月出会えるのが楽しみだった。お気に入りのお店も何軒かできた。季節ごとに品ぞろえが変わるからって、同じお店に何度か行ったこともある。すごく楽しかった。
 だけど月野木さんは私とは違う思惑があった。その思惑を告白されるまでまったく気がつかないなんて、鈍いにもほどがある。
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