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テンプテーション【完結】
第1章 告白から始まる恋?
今まで、月野木さんが私に対して好きという言葉も仕草もなにもなかった。
いや、この月一食事会自体が今思えばデートだった……とか?
「なにか一生懸命に考えているのが分かりますが、別にいきなりではないですよ」
「え、でもっ。私にとってみればいきなりだし、それになにより、私は彼氏は」
「彼氏は要らないと何度も言ってましたが、結婚相手は要らないとは真白は一度も言ってませんよね?」
東泉さんではなくて真白呼びになっていることに気がついたけれど、今はそれは些細なこと。
「揚げ足取りって言われない?」
「今、初めて言われました」
そういって月野木さんは楽しそうに笑った。どきんと心臓が跳ねた。
「森山さんが参加しなくなってから四年です。月に一度とは言え、二人っきりで食事なんて、デートですよね?」
「う……」
「それに俺はこれでも真白にいろいろと|情報を提供(アピール)してきましたよ?」
「……う」
「嫌なら嫌だとはっきり言うあなたが、四年も俺につき合ってくれた。これは嫌われてない証拠でしょう?」
「そっ、そーだけど! でもっ! なんでいきなり結婚」
「それは俺が、真白の彼氏ではなくて伴侶になりたいからに決まっているでしょう」
こんなとき、私はどう返せばいいのでしょうか。
だって、月野木さんのこと、嫌いではなくてむしろ好きだったって、たった今、初めて知ったのよ?
その相手からの告白とプロポーズがものすごく嬉しい、なんて……。
だけど、あまりにも想定外の出来事にどうすればいいのか分からない私は、卑怯な言葉を口にした。
「あの……少し考えさせてください」
いや、この月一食事会自体が今思えばデートだった……とか?
「なにか一生懸命に考えているのが分かりますが、別にいきなりではないですよ」
「え、でもっ。私にとってみればいきなりだし、それになにより、私は彼氏は」
「彼氏は要らないと何度も言ってましたが、結婚相手は要らないとは真白は一度も言ってませんよね?」
東泉さんではなくて真白呼びになっていることに気がついたけれど、今はそれは些細なこと。
「揚げ足取りって言われない?」
「今、初めて言われました」
そういって月野木さんは楽しそうに笑った。どきんと心臓が跳ねた。
「森山さんが参加しなくなってから四年です。月に一度とは言え、二人っきりで食事なんて、デートですよね?」
「う……」
「それに俺はこれでも真白にいろいろと|情報を提供(アピール)してきましたよ?」
「……う」
「嫌なら嫌だとはっきり言うあなたが、四年も俺につき合ってくれた。これは嫌われてない証拠でしょう?」
「そっ、そーだけど! でもっ! なんでいきなり結婚」
「それは俺が、真白の彼氏ではなくて伴侶になりたいからに決まっているでしょう」
こんなとき、私はどう返せばいいのでしょうか。
だって、月野木さんのこと、嫌いではなくてむしろ好きだったって、たった今、初めて知ったのよ?
その相手からの告白とプロポーズがものすごく嬉しい、なんて……。
だけど、あまりにも想定外の出来事にどうすればいいのか分からない私は、卑怯な言葉を口にした。
「あの……少し考えさせてください」