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テンプテーション【完結】
第3章 囲い込まれる野良猫
 貴博さんに耳元でそう囁かれると、全身がきゅんとしてより貴博さんを感じてしまう。
「あ……貴博、さんっ。好きっ」
 気持ちを口にすれば、貴博さんはさらに私を強く突き上げてきた。ぐっと奥まで押し込められて刺激をされると、怖いくらいの快感が私を高みへと押し上げる。
 中を擦るように突き上げられたかと思うと、押し込んだまま腰を回され、初めての刺激ばかりで身体の感覚がついていけない。
 あまりの気持ち良さに涙があふれて来て、貴博さんの胸に顔を埋めるようにして抱きつくと、強く抱きしめてくれた。
 それだけでも気持ちがいいのに、胸を鷲掴みにされて少し強めに揉まれると、さらに強い快楽に包まれた。とにかく、貴博さんになにをされても気持ちがいいのだ。
 貴博さんにもっと近づきたくて首に腕を回すと、今度は唇をふさがれ、舌を絡められた。どこまでも甘いキスに酔ってしまいそう。
 唇を離されると、私と貴博さんの間に透明の糸が渡っていた。それがすごく妖しくて、思わず息をのんだ。
 貴博さんと視線が合った。すると貴博さんは私をなだめるように頬を撫でてくれた。どこもかしこも気持ちがよくて、かなりパニックになっていたけれど、それで落ち着いた。
「大丈夫、俺がついてるから。いっぱい俺を感じてくれると嬉しい」
「貴博さんをもっと感じてもいいの……?」
 気持ちがいっぱいすぎて、しかもこんなに貴博さんに与えられる刺激を感じていたらおかしくなりそうだとおびえていたのに、貴博さんのその一言でもっと感じていいと知った。
「貴博さん、すごく気持ちがいいの」
「うん、俺も気持ちがいい」
「こんなに感じていいの……? すごく怖い」
 臆病な私は貴博さんに確認を取ると、微笑まれた。
「もっともっと感じてもいいんだよ」
 貴博さんの手が股へ伸びてきて、花芯を刺激してきた。すると今まで以上に快感が訪れて、一瞬、頭の中が真っ白になった。
「ん……はぁっ」
 身体から力が抜けたけれど、貴博さんの手は緩まない。そればかりか私をさらに煽るように中を擦られ、舌を絡められ、花芯への刺激も続けられた。
 頭も身体も感覚がついていけなくて、だけど気持ちがいいというのは嫌というほど分かり、もっと感じてもいいと貴博さんに言われたので意識を集中して、貴博さんをより感じようとした。
「真白の中、すごい蠢いてる」
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