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テンプテーション【完結】
第3章 囲い込まれる野良猫
 そういって貴博さんはちゅっとリップ音を立てながら私の身体に唇で触れていく。気持ちがよすぎて身体が勝手にうねってしまう。
 貴博さんから刺激を与えられる度にそこからお腹の奥がじんとしてきて、むずむずする。太股を合わせてきゅっと強く力を入れると、じわりとなにかがあふれ出てきたのが分かった。どうすればいいのか分からないほど、身体の中でなにかが暴れているのが分かった。
 貴博さんがなにかする度に身体のあちこちが反応して、苦しい。
「あっ……はぁっ、んんっ。貴博さんっ」
 どうすればいいのか分からなくて、しかも自分がものすごく涙目になっていて、貴博さんに助けてほしくて名前を呼べば、こちらはこちらでちょっと余裕がなさそうな表情を返されてしまった。
「真白の声を聞いてたら、我慢できなくなってきた」
 貴博さんはそういうと私に触れながら器用に服を脱ぎ、それからむずむずとしていた股の間に指を這わせた。
「すごいぬるぬる」
「やぁん」
 言われなくても分かっていたけれど、改めて言われるとやはり恥ずかしい。
 貴博さんはゆるゆると指で秘部を撫でていたかと思ったら、つぷりと指を埋め込んできた。指はぬるっと入ってきた。
「痛いとかきついとかない?」
 貴博さんは私の様子を探るように指を動かしてくれている。そのもどかしい感覚がどうにも焦燥感を与えてきて、私は貴博さんにぎゅっとしがみついた。
「大丈夫……痛くない」
 昨日はちょっと痛かったけれど、今日は痛いというよりはむず痒い感じがずっとしていた。それはまるで傷が治りかけているときのような感覚で、貴博さんの指が入ってきたことでそれがずいぶんと治まっていた。
「じゃあ、挿れても大丈夫そうだな」
 貴博さんの指が抜かれたと思ったら、今度は違う感触が訪れ、埋め込まれた。圧迫感に息が止まりそうになったけれど、大きく喘いで酸素を取り入れた。
 ぐぐっと奥まで埋め込まれ、突き上げられるとぞくりと背中をなにかが駆け抜けた。
 貴博さんが律動する度にその感覚がこみ上げてきて、必死になって貴博さんの身体にしがみついた。
 気持ちが良すぎてどこかに流されてしまいそうで、怖い。
「あっ……あぁんっ」
 恥ずかしいほど喘ぎ声が出てしまう。抑えようにも貴博さんが動く度に勝手に洩れてしまう。
「真白、愛してるよ」
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