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テンプテーション【完結】
第1章 告白から始まる恋?
五年前っていうと、私が新人の時。月野木さんとは新人研修で会ったけれど、研修中、特に絡みはなかった。ロールプレイなどでグループになることは多かったけれど、月野木さんはすぐに女子に捕まっていて、一緒のグループになることはなかった。私は常にさゆみちゃんと組んでいたし、月野木さんと組みたいと思っていなかった。
個々の確執みたいなのはあったかもだけど、研修中の同期仲はそこそこ良かったと思う。
だけど研修も終わりが見えてきた頃。私は信じられないことを体験した。社会人にもなってそんなことをする人がいるなんて信じられなくて、私は切れた。
私たち同期の中で語り継がれる<事件>。
……というほど大したものではないのだけど、それはさゆみちゃんを中心に起こった出来事だった。さゆみちゃんはちょっと変わっているというか、マイペースというか、同期の中で悪い意味で浮いて目立っていた。特に派手系女子にはさゆみちゃんは不評だったけれど、意志の疎通が難しいとか、言動がおかしいという訳ではなかった。確かにちょっと変わっているなと思うことは多々あったけれど、私にはない視点を持っていたし、違う目線を持っていたから勉強になることが多かった。
そして、その事件というのは……。
新人研修が終わりに近づいた頃、打ち上げをしようという話が出てきた。一か月の間、ともに過ごした仲間と同じ社内とはいえ、散り散りになってしまう淋しさもあり、私はすぐに賛成して、参加することを伝えた。そしてそれはもちろん、さゆみちゃんにも伝えられると思っていたのに……。
個々の確執みたいなのはあったかもだけど、研修中の同期仲はそこそこ良かったと思う。
だけど研修も終わりが見えてきた頃。私は信じられないことを体験した。社会人にもなってそんなことをする人がいるなんて信じられなくて、私は切れた。
私たち同期の中で語り継がれる<事件>。
……というほど大したものではないのだけど、それはさゆみちゃんを中心に起こった出来事だった。さゆみちゃんはちょっと変わっているというか、マイペースというか、同期の中で悪い意味で浮いて目立っていた。特に派手系女子にはさゆみちゃんは不評だったけれど、意志の疎通が難しいとか、言動がおかしいという訳ではなかった。確かにちょっと変わっているなと思うことは多々あったけれど、私にはない視点を持っていたし、違う目線を持っていたから勉強になることが多かった。
そして、その事件というのは……。
新人研修が終わりに近づいた頃、打ち上げをしようという話が出てきた。一か月の間、ともに過ごした仲間と同じ社内とはいえ、散り散りになってしまう淋しさもあり、私はすぐに賛成して、参加することを伝えた。そしてそれはもちろん、さゆみちゃんにも伝えられると思っていたのに……。