この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
テンプテーション【完結】
第4章 周辺がにぎやかすぎて困ります!
*
朝、起きると身体がバラバラになりそうなくらい痛かった。
なんで痛いのか悩んで、昨日の痴態を思い出してあわわわ……と焦っていると、隣で寝ていた貴博さんも目を覚ましたようだった。眠そうに目を擦りながら周りの状況を確認しているのがちょっと楽しい。
私がいることを確認した後、身体を寄せてきた。
「ん……おはよう」
寝起きのせいか少し掠れ気味の声だったけれど、やっぱり甘ったるい。なんとなくくすぐったい気持ちで返事を返した。
「おはようございます……」
対する私は声が枯れているような気がする。
かなり遠慮していたとはいえ、さんざん喘がさ……いえ、なっ、なんでもありません。
「身体が痛いな」
ちょっと辛そうにしかめっ面しているのさえ男前だと感じてしまうのは、私が貴博さんに惚れているせいですか? なんか補正が掛かってますか、これ。
私だって身体がばっきばきに痛いです!
だから恨めしげに見えるように下から睨みつけてやった。
「……だれのせいですか」
身体は痛いし、あれからすぐに寝たのでいつもより早いくらいだったはずなのに、寝足りないと感じてしまう。週の頭にあれは無体だと思います!
しかめっ面をしていたのに、貴博さんはにへらっと顔を緩めて私を見つめてきた。
私は怒ってるのよっ! とさらに睨んだけれど、どうやら逆効果だったようだ。
「普段、あんまり感情を露わにしないのに、今、俺に対して怒ってる」
「もうっ! 怒ってるのになんで喜ぶんですかっ!」
ぽすぽすと肩を叩くと、嬉しそうに笑った。
なんなの、これ? 意味が分からない。それに、感情が欠如している人のように言わないで欲しい。私だって怒りますよ!
「朝からあんまりかわいいこと言うな」
寝起きにも関わらず、情欲の光を宿した目で私を見ないでくださいって。
「ほらっ、頑張って起きますよっ!」
いつまでもこうやっていちゃついていたいというのが本音だけど、仕事に行かなくてはいけない。
貴博さんは仕方がなさそうに私を解放して、起き上がった。
朝、起きると身体がバラバラになりそうなくらい痛かった。
なんで痛いのか悩んで、昨日の痴態を思い出してあわわわ……と焦っていると、隣で寝ていた貴博さんも目を覚ましたようだった。眠そうに目を擦りながら周りの状況を確認しているのがちょっと楽しい。
私がいることを確認した後、身体を寄せてきた。
「ん……おはよう」
寝起きのせいか少し掠れ気味の声だったけれど、やっぱり甘ったるい。なんとなくくすぐったい気持ちで返事を返した。
「おはようございます……」
対する私は声が枯れているような気がする。
かなり遠慮していたとはいえ、さんざん喘がさ……いえ、なっ、なんでもありません。
「身体が痛いな」
ちょっと辛そうにしかめっ面しているのさえ男前だと感じてしまうのは、私が貴博さんに惚れているせいですか? なんか補正が掛かってますか、これ。
私だって身体がばっきばきに痛いです!
だから恨めしげに見えるように下から睨みつけてやった。
「……だれのせいですか」
身体は痛いし、あれからすぐに寝たのでいつもより早いくらいだったはずなのに、寝足りないと感じてしまう。週の頭にあれは無体だと思います!
しかめっ面をしていたのに、貴博さんはにへらっと顔を緩めて私を見つめてきた。
私は怒ってるのよっ! とさらに睨んだけれど、どうやら逆効果だったようだ。
「普段、あんまり感情を露わにしないのに、今、俺に対して怒ってる」
「もうっ! 怒ってるのになんで喜ぶんですかっ!」
ぽすぽすと肩を叩くと、嬉しそうに笑った。
なんなの、これ? 意味が分からない。それに、感情が欠如している人のように言わないで欲しい。私だって怒りますよ!
「朝からあんまりかわいいこと言うな」
寝起きにも関わらず、情欲の光を宿した目で私を見ないでくださいって。
「ほらっ、頑張って起きますよっ!」
いつまでもこうやっていちゃついていたいというのが本音だけど、仕事に行かなくてはいけない。
貴博さんは仕方がなさそうに私を解放して、起き上がった。