この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
テンプテーション【完結】
第4章 周辺がにぎやかすぎて困ります!

貴博さんの腕の中から抜けて、再び冷蔵庫の中を見る。
私の部屋から持ってきたけれど、おかずになりそうなものはなかった。これだったらなにか買ってくれば良かったな。
どうしたものかと冷蔵庫の扉を閉めて途方に暮れていると、後ろから貴博さんが抱きついてきた。
「なぁ、真白」
「なんですか?」
「そんなに気合いを入れなくていいぞ」
「でも、そういう訳には……」
「真白と一緒に食べられるのなら、なんでもいい」
なんて言われると、余計に気になってしまう。
悩んで、悩みすぎて結論を出せないでいる私の様子を見て、貴博さんは後ろに抱きついたまま笑った。こちらは真剣に悩んでるのに!
「すっごい幸せ」
「……え?」
「真白が俺のために真剣に考えてくれてる」
腰に回されていた貴博さんの腕の力が強くなった。気持ちがいいけれど、ちょっとそれ、動けない。
貴博さんにがんじがらめな状態になりながら、うんうんと唸ってメニューを考えていると、貴博さんが提案をしてくれた。
「卵と納豆があったから、それで納豆オムレツは?」
「納豆……オムレツ?」
初めて聞いた料理名に首を傾げると、貴博さんが説明してくれた。
「オムレツの具に納豆を入れるんだよ」
「えっ? 納豆を?」
まったく想像がつかなくて戸惑っていることに貴博さんは気が付いたようだった。
「じゃあ、俺が作るよ」
「オムレツって……難しいですけれど、作れるんですか?」
「うん、オムレツだけはね」
ちょっと疑いの視線を向けたけれど、貴博さんは楽しそうに冷蔵庫からバターと卵、納豆のパックを取り出して料理を始めてしまった。
それではと私はローテーブルを拭いたり、周りを片付けたりして夕飯の準備をすることにした。
貴博さんが前に言っていたけれど、この状態はなんだか同棲みたいで楽しい。いそいそと準備をしていると、キッチンからバターと卵と……納豆? なんだか不思議な匂いがしてきたけれど、嫌なものではなかった。
私の部屋から持ってきたけれど、おかずになりそうなものはなかった。これだったらなにか買ってくれば良かったな。
どうしたものかと冷蔵庫の扉を閉めて途方に暮れていると、後ろから貴博さんが抱きついてきた。
「なぁ、真白」
「なんですか?」
「そんなに気合いを入れなくていいぞ」
「でも、そういう訳には……」
「真白と一緒に食べられるのなら、なんでもいい」
なんて言われると、余計に気になってしまう。
悩んで、悩みすぎて結論を出せないでいる私の様子を見て、貴博さんは後ろに抱きついたまま笑った。こちらは真剣に悩んでるのに!
「すっごい幸せ」
「……え?」
「真白が俺のために真剣に考えてくれてる」
腰に回されていた貴博さんの腕の力が強くなった。気持ちがいいけれど、ちょっとそれ、動けない。
貴博さんにがんじがらめな状態になりながら、うんうんと唸ってメニューを考えていると、貴博さんが提案をしてくれた。
「卵と納豆があったから、それで納豆オムレツは?」
「納豆……オムレツ?」
初めて聞いた料理名に首を傾げると、貴博さんが説明してくれた。
「オムレツの具に納豆を入れるんだよ」
「えっ? 納豆を?」
まったく想像がつかなくて戸惑っていることに貴博さんは気が付いたようだった。
「じゃあ、俺が作るよ」
「オムレツって……難しいですけれど、作れるんですか?」
「うん、オムレツだけはね」
ちょっと疑いの視線を向けたけれど、貴博さんは楽しそうに冷蔵庫からバターと卵、納豆のパックを取り出して料理を始めてしまった。
それではと私はローテーブルを拭いたり、周りを片付けたりして夕飯の準備をすることにした。
貴博さんが前に言っていたけれど、この状態はなんだか同棲みたいで楽しい。いそいそと準備をしていると、キッチンからバターと卵と……納豆? なんだか不思議な匂いがしてきたけれど、嫌なものではなかった。

