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テンプテーション【完結】
第5章 幸せの誘惑(完)
昨日、かろうじて化粧は落としたけれど、シャワーさえ浴びずに着替えさえ満足にしないで寝てしまったのを思い出した。
「それなら、電気を消したままお風呂に入ろうか」
「な……ど、して」
貴博さんの愛撫にすでに思考が溶け始めていた私はその意図が分からなかった。
「浴室なら暗いから」
窓がない浴室ならば、電気を消したままであれば確かに暗い。
貴博さんに導かれるまま脱衣所へ向かい、パジャマを脱がされると電気を付けないまま貴博さんに中へと導かれた。
湯舟にいつの間にかお湯が張られていてかけ湯をして、狭いけれど一緒に入った。貴博さんが後ろで、私が前。湯舟からお湯がかなりあふれてもったいないななんて思ってしまった。
浴室内は明かりを付けていないけれど、アクリル板越しに脱衣所からの光がうっすらと入ってきていた。それは思ったよりもはっきりしていて、私と貴博さんの輪郭をよりくっきりと際立たせているような気がした。
それまで特に意識したことがなかったけれど、境界線といえばいいのだろうか。
「真白」
貴博さんの声が浴室内に反響した。
「ここでやろうか」
その一言に私は固まった。
「それなら、電気を消したままお風呂に入ろうか」
「な……ど、して」
貴博さんの愛撫にすでに思考が溶け始めていた私はその意図が分からなかった。
「浴室なら暗いから」
窓がない浴室ならば、電気を消したままであれば確かに暗い。
貴博さんに導かれるまま脱衣所へ向かい、パジャマを脱がされると電気を付けないまま貴博さんに中へと導かれた。
湯舟にいつの間にかお湯が張られていてかけ湯をして、狭いけれど一緒に入った。貴博さんが後ろで、私が前。湯舟からお湯がかなりあふれてもったいないななんて思ってしまった。
浴室内は明かりを付けていないけれど、アクリル板越しに脱衣所からの光がうっすらと入ってきていた。それは思ったよりもはっきりしていて、私と貴博さんの輪郭をよりくっきりと際立たせているような気がした。
それまで特に意識したことがなかったけれど、境界線といえばいいのだろうか。
「真白」
貴博さんの声が浴室内に反響した。
「ここでやろうか」
その一言に私は固まった。