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テンプテーション【完結】
第5章 幸せの誘惑(完)
 私だって隠したくない。堂々と言いたい。でも、色々言われるのが嫌なのだ。
「だれと結婚したって、社内結婚だったらなにかと言われるよ。でも、それは一時的なことだ。通過儀礼と思うしかない。ある意味、祝福だ」
「……はい」
「俺は中本課長が羨ましいよ」
「え」
「彼の場合は歳の差がかなりあるのに堂々と結婚しましたと宣言した。勇気がいったと思うよ。彼のあの性格もあるから、きっと色々と言われただろう」
 中本課長は結婚の発表があってから、色々と言われたらしいことは推測された。だけどとても嬉しそうだった。
「真白も同じように俺と結婚したと胸を張って言って欲しいんだ」
「……はい」
 隠す必要はないってのは分かるんだけど、真っ直ぐな祝福だけならともかく、そうでない感情も受け止めなければならないかもと思ったら、かなり躊躇してしまう。
「幸せを妬むヤツは幸せが逃げていくんだよ。だからそういう感情をぶつけてきた人は避ければいいって分かるんだから、いいじゃないか」
 貴博さんにそう言われ、目から鱗だった。そう言われるかもと疑心暗鬼になっていたのもあったような気がする。
「分かりました。指輪をしていって、部長に相談して貴博さんと結婚したってこと、部の人たちに報告しますね」
「なんなら俺も同席しようか?」
 そう言ってにやりと笑われてしまい、そのちょっといたずらっ子な笑顔にどきりとした。
「同席してくださいって言ったら、来てくれるんですか?」
「いいぞ」
 ということで、貴博さんと一緒に部署の人たちに結婚をしたという報告をすることとなった。
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