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テンプテーション【完結】
第3章 囲い込まれる野良猫
「帰っちゃうの?」
そう言ってしょんぼりとした貴博さんはやっぱり犬のようで、強気に出られない。
「真白といたいのに」
「ぅぅぅ」
私も貴博さんも末っ子だけど、貴博さんの甘えっ子は強敵すぎる。勝てないんだけど、これ。
「真白のうちは今日からここ」
「え」
「どうせだから今から着替えを取りに行こうか」
それはいい、とかなんとか貴博さんは言ってるけど、どういうことですかっ!
なにがなにやら分からないうちにアグレッシブな貴博さんに引きずられるようにして、私の部屋にやってきた。
旅行はしないけれど、たまに泊まりがけで実家に帰ることはあるので旅行バッグはある。
「明日と月曜日の服があればいいと思うよ。月曜日にまた取りに来よう」
どうやら明日は帰れないようだ。予備も含めて三泊分の服と、化粧品やらなにやらいろいろ詰め込んだら思った以上の荷物になったけれど、貴博さんが持ってくれたから助かった。
これは早いところ新居を見つけないと、しんどそうだ。貴博さんがこんなに淋しがり屋で甘えっ子だとは思わなかった。
貴博さんの部屋に戻ってくると、私が泊まることがよほど嬉しいらしく、あからさまに機嫌が良くなった。すごいなあ、勝てないよ。
「さて、と。風呂の湯もいい感じで溜まったし、入ってくるといいよ」
荷物を取りに行っている間にお湯を張ってくれていたらしい。
私は荷物から着替えや化粧品を取り出して脱衣所に持ち込んだ。
そう言ってしょんぼりとした貴博さんはやっぱり犬のようで、強気に出られない。
「真白といたいのに」
「ぅぅぅ」
私も貴博さんも末っ子だけど、貴博さんの甘えっ子は強敵すぎる。勝てないんだけど、これ。
「真白のうちは今日からここ」
「え」
「どうせだから今から着替えを取りに行こうか」
それはいい、とかなんとか貴博さんは言ってるけど、どういうことですかっ!
なにがなにやら分からないうちにアグレッシブな貴博さんに引きずられるようにして、私の部屋にやってきた。
旅行はしないけれど、たまに泊まりがけで実家に帰ることはあるので旅行バッグはある。
「明日と月曜日の服があればいいと思うよ。月曜日にまた取りに来よう」
どうやら明日は帰れないようだ。予備も含めて三泊分の服と、化粧品やらなにやらいろいろ詰め込んだら思った以上の荷物になったけれど、貴博さんが持ってくれたから助かった。
これは早いところ新居を見つけないと、しんどそうだ。貴博さんがこんなに淋しがり屋で甘えっ子だとは思わなかった。
貴博さんの部屋に戻ってくると、私が泊まることがよほど嬉しいらしく、あからさまに機嫌が良くなった。すごいなあ、勝てないよ。
「さて、と。風呂の湯もいい感じで溜まったし、入ってくるといいよ」
荷物を取りに行っている間にお湯を張ってくれていたらしい。
私は荷物から着替えや化粧品を取り出して脱衣所に持ち込んだ。