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偽りのレンズに写された少女
第2章 撮影開始
「よし、だいぶ撮れてきたね。ん~と、それじゃ次は……」

そう言って、カバンに入れてあったメモ帳を見ながら首を傾げ、

「あぁ、そっかぁ。水着の写真も少し要るんだったなぁ。困ったな……」

と言った。すると美月は、そんな俺の顔を見てキョトンとしている。




「あぁ、あのね。資料として水着の写真も撮っておいてくれって契約しているデザイナーに頼まれてたんだけど。水着を忘れてきちゃったんだよね」

そんな俺の言葉に、美月は戸惑ったような顔をしていた。



「洋服があるとね、背景とかぶっちゃってダメな時もあるんだよ。そうすると、資料として使えないって言われてて」

とにかく、水着の写真がないと俺が困るという事は理解できたようだが、これからどうするのか、俺がまだ何も話さないので、当たり前だが美月はどうしたら分からない戸惑ったような顔をしている。


「水着は用意してないんだけど。洋服の写真だけだと資料にならないから……お洋服脱いで下着姿で撮らせてくれるかな?」

俺がそう言うと美月はハッと目を見開く。まさか俺がそんな事を言うとは予想もしていなかったのだろう。美月は大きく首を横に振った。




「やっぱりそれは恥ずかしい?」

そう聞くとボールギャグで口の塞がった美月はコクンと頷いた。

「ん? 大丈夫?」

美月が話せないのを利用し、俺は美月がOKしてくれたと勘違いしたふりをした。すると慌てて、

「んーんー」

と首を横に大きく振った。それでも俺はもうお構いなしに

「それじゃ、下着姿で撮るだけだからね。ごめんね」

と冷静な様子で、勘違いをしたふりをしたまま、彼女のスカートに手をかけた。

「ん~……ん~……」

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