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第1章 モデル募集

とにかく、彼女の警戒や緊張を解くには、どんどんコミュニケーションをとるしかない。



「ところで、ミッチっていう名前は本名からとったのかな？」

「あぁ、はい。そうです。本名が美月（みづき）というもので……」



彼女はなんとなく、恥ずかしそうにしながら、すぐに自分の名前を教えてくれた。

「へぇ、美月ちゃんか。なに美月ちゃん？」

「丸ノ内（まるのうち） 美月です」


「そっかぁ、珍しい苗字なんだね」

「ははは。はい、よく言われますね」

彼女はまた、少し恥ずかしそうにはにかみながら答える。



「ミッチ　でも良いんだけどさ、せっかく可愛い美月という名前があるんだし、美月ちゃんって呼んで良いかな？」

「あぁ、はい。べつにそれでも……」

美月は恥ずかしいのか、少し戸惑いながらも本名で呼ぶ事をＯＫしてくれた。なんとなく会話も弾んできたので、とりあえずは色々な事を聞いてみる事にした。