この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられる、キスを
第13章 デート
「これ乗ろう?」
「こ、これ…」
星くんが指差す先には轟音と悲鳴の聞こえるジェットコースター。
たしか、アップダウンの激しさももとより、速さは世界一位二位を争うとかいう代物ではなかっただろうか…
「スカッとしますよ!」
星くんがにかっと笑う。
そういうことだったのか…と思わず顔が紅くなる。
「苦手?やめとく?」
「う、だ、大丈夫…」
「なら良かった」
星くんは並んでいる間も始終楽しそうで、にこにこと私に話しかけてくる。
どうして、こんな私を、こんなに想ってくれるのだろう。
そんな疑問ばかりがぐるぐると渦巻く。
「先輩、乗りますよ」
ぼんやりしていたら、順番が回って来ていた。
一気に現実に引き戻され、緊張が高まる。
星くんには強がって見せたが、正直、絶叫マシンはあまり得意ではない。
星くんに掴まれた手から、震えが伝わったのだろうか。
きゅっと握りしめてくれる。
「なんだ、やっぱ、苦手なの?でも…」
星くんの目がほんの少し意地悪く光る。
「もう、降りられないよ?」
安全ベルトもバッチリ締められ、キリキリキリ…という音をさせながらコースターがゆっくりと発車する。
「だ、大丈夫…ちょっと緊張してるだけだか…あっ…」
がくん、とコースターが揺れ、私たちはレールの上を一気に急降下した。
「こ、これ…」
星くんが指差す先には轟音と悲鳴の聞こえるジェットコースター。
たしか、アップダウンの激しさももとより、速さは世界一位二位を争うとかいう代物ではなかっただろうか…
「スカッとしますよ!」
星くんがにかっと笑う。
そういうことだったのか…と思わず顔が紅くなる。
「苦手?やめとく?」
「う、だ、大丈夫…」
「なら良かった」
星くんは並んでいる間も始終楽しそうで、にこにこと私に話しかけてくる。
どうして、こんな私を、こんなに想ってくれるのだろう。
そんな疑問ばかりがぐるぐると渦巻く。
「先輩、乗りますよ」
ぼんやりしていたら、順番が回って来ていた。
一気に現実に引き戻され、緊張が高まる。
星くんには強がって見せたが、正直、絶叫マシンはあまり得意ではない。
星くんに掴まれた手から、震えが伝わったのだろうか。
きゅっと握りしめてくれる。
「なんだ、やっぱ、苦手なの?でも…」
星くんの目がほんの少し意地悪く光る。
「もう、降りられないよ?」
安全ベルトもバッチリ締められ、キリキリキリ…という音をさせながらコースターがゆっくりと発車する。
「だ、大丈夫…ちょっと緊張してるだけだか…あっ…」
がくん、とコースターが揺れ、私たちはレールの上を一気に急降下した。