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忘れられる、キスを
第13章 デート
「あの、大丈夫ですか?」
星くんが心配そうに私の顔を覗き込む。
予想以上のアップダウンと息もつかせぬスピード。
再びコースターが地上に戻った頃には、私は見事に立てなくなっていた。
膝が笑う、とはこう言うことなのか…としみじみ思っていたら、ひょいと星くんに抱え上げられてしまった。
そのまま、近くのベンチまで運ばれ、ようやく人心地つくことができた。
「変なとこ、強がるんだから…」
「ほ、星くんが、拒否権ないって言ったから…」
変なとこ律儀ですね、と星くんがため息をついた。
「でも、ちょっとスカッとした、でしょ?」
「う、うん…」
遠心力で投げ出されるかと思って、スカッとしたよりはヒヤッとしたけど、それでも、気分はずっと晴れ晴れしていた。
「連れて来てくれて、ありがと」
「んじゃ、他のも乗ろう?」
「今度は、激しくないやつね…?」
えー…と不満顔だったが、じゃあ今度はあっちに行こう、と私の手を引き、歩き出す。
着いた場所は園内でも一際どんよりとした雰囲気のエリアだった。
「これなら、激しくないから」
そう言って、星くんはどんどん進む。
「ね、ここ、あの…」
目指す先にあるのは、廃墟になった病院が舞台のお化け屋敷だった。
星くんが心配そうに私の顔を覗き込む。
予想以上のアップダウンと息もつかせぬスピード。
再びコースターが地上に戻った頃には、私は見事に立てなくなっていた。
膝が笑う、とはこう言うことなのか…としみじみ思っていたら、ひょいと星くんに抱え上げられてしまった。
そのまま、近くのベンチまで運ばれ、ようやく人心地つくことができた。
「変なとこ、強がるんだから…」
「ほ、星くんが、拒否権ないって言ったから…」
変なとこ律儀ですね、と星くんがため息をついた。
「でも、ちょっとスカッとした、でしょ?」
「う、うん…」
遠心力で投げ出されるかと思って、スカッとしたよりはヒヤッとしたけど、それでも、気分はずっと晴れ晴れしていた。
「連れて来てくれて、ありがと」
「んじゃ、他のも乗ろう?」
「今度は、激しくないやつね…?」
えー…と不満顔だったが、じゃあ今度はあっちに行こう、と私の手を引き、歩き出す。
着いた場所は園内でも一際どんよりとした雰囲気のエリアだった。
「これなら、激しくないから」
そう言って、星くんはどんどん進む。
「ね、ここ、あの…」
目指す先にあるのは、廃墟になった病院が舞台のお化け屋敷だった。