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忘れられる、キスを
第22章 高揚
「……変なこと、言われてない?」
こっそり、えっちゃん先輩に話しかける。
変なこと?と首を傾げる仕草が可愛らしい。
「変なおっさんだけど、料理は上手いから…あ、オムライスって勝手に決めちゃったけど…」
「ん、大丈夫。楽しみ」
仕事帰りの先輩は普段よりも大人っぽい。
それでも、雰囲気のせいか、身長のせいか、幼く見られてしまうようだ。
「ね、紹介してよ」
伊東さんがニヤニヤと笑って俺の横に立つ。
「…バーテンダーの伊東寿人(いとうひさと)さん」
「どうも、えーっと…」
「深町、です」
えっちゃん先輩が上目遣いに会釈する。
伊東さんが切れ長の目を細め、先輩に顔を近づける。
「名前は?」
「え…あ、絵津子です」
ああ、それで、えっちゃん先輩、ね、とこちらを見てニヤリと笑う。
「絵津子ちゃん、あとで、何か作るよ。何てったって、リュウの初めて連れてきた女の子だからね」
そう言ってウインクする。
めちゃくちゃキザな仕草だが、すらりとした体躯で、切れ長の目が印象的な涼やかな顔立ちでそんなことをされると、男の俺でも思わずドキリとしてしまう。
あ、ほら。
先輩も、ちょっと顔紅くしてるし。
子どものような嫉妬心がちらりと顔を覗かせ、シェイカーを振り始めた背中をじとっと睨んだ。
こっそり、えっちゃん先輩に話しかける。
変なこと?と首を傾げる仕草が可愛らしい。
「変なおっさんだけど、料理は上手いから…あ、オムライスって勝手に決めちゃったけど…」
「ん、大丈夫。楽しみ」
仕事帰りの先輩は普段よりも大人っぽい。
それでも、雰囲気のせいか、身長のせいか、幼く見られてしまうようだ。
「ね、紹介してよ」
伊東さんがニヤニヤと笑って俺の横に立つ。
「…バーテンダーの伊東寿人(いとうひさと)さん」
「どうも、えーっと…」
「深町、です」
えっちゃん先輩が上目遣いに会釈する。
伊東さんが切れ長の目を細め、先輩に顔を近づける。
「名前は?」
「え…あ、絵津子です」
ああ、それで、えっちゃん先輩、ね、とこちらを見てニヤリと笑う。
「絵津子ちゃん、あとで、何か作るよ。何てったって、リュウの初めて連れてきた女の子だからね」
そう言ってウインクする。
めちゃくちゃキザな仕草だが、すらりとした体躯で、切れ長の目が印象的な涼やかな顔立ちでそんなことをされると、男の俺でも思わずドキリとしてしまう。
あ、ほら。
先輩も、ちょっと顔紅くしてるし。
子どものような嫉妬心がちらりと顔を覗かせ、シェイカーを振り始めた背中をじとっと睨んだ。