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忘れられる、キスを
第25章 お喋り
「先輩は、すぐ顔に出るね」

真っ赤だよ、と頬を触られる。
そのまま星くんの膝の上に横抱きにされた。

「こっちの、好きなとこも、知りたい」

首筋に唇を這わされる。
最近はあまりなかったこの行為に、身体が火照る。

「いー匂い」

首元から鎖骨へと唇が移動する。
私が、星くんと繋がることに怖気付いていることを、星くんはよく分かっていた。
だから、付き合うことを決めたあの日以来、例え同じベッドで寝ていても、キスをして、抱きしめて、それ以上は何もして来なかった。

「結構、いつも、ぎりぎりのとこで耐えてるのに…」

小さな声が聞こえた。
左手は私の肩を抱き、右手は足を撫でる。

「先輩って、ほんと、危機感無いよね」

いつの間にか右手はパジャマのボタンを二つ外していた。
肉付きの薄い胸元が露わになる。

「俺といるのに…寝るとき下着つけないなんて、誘ってるとしか思えない…」
「さ、誘ってなんか…」

星くんの舌が、私の鎖骨をなぞる。
くすぐったい感覚に声が漏れた。

「俺以外の奴の前で、無防備なこと、しちゃダメだよ」

パジャマの上から胸を掴まれる。
薄い布が擦れ、甘い刺激が生み出された。
小さな膨らみを、星くんの指先がやわやわと揺らす。

「ルール、分かってるよね」

星くんはそう言って、私の手首をきゅっと掴んだ。



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